
2026/2/28
認知症(物忘れ)が心配なときの原因と検査・何科を受診すべきか
「最近、同じ話を何度もしてしまう」「約束を忘れる」「家族の変化が気になる」――物忘れが続くと、認知症ではないかと不安になります。
一方で、加齢による物忘れや、治療・対策できる別の病気が原因のこともあります。早めに原因を整理し、必要な検査(MRIなど)を受けることが安心につながります。
症状の概要
認知症は、いったん発達した認知機能(記憶、判断、理解、言語など)が低下し、日常生活に支障が出てくる状態を指します。
「物忘れ=すぐ認知症」とは限らず、前兆の段階(軽度認知障害:MCI)で気づける場合もあります。MCIの段階で原因を確認し、生活や治療方針を整えることが大切です。
主な原因
良性・可逆的な原因(治療や調整で改善が期待できることがある)
睡眠不足、強いストレス、うつ状態
薬の影響(眠気が出る薬など)、アルコール
甲状腺機能低下症、ビタミン不足などの内科的要因
難聴による会話理解の低下(物忘れのように見えることがあります)
脳の病気が関係する原因
アルツハイマー型認知症
脳血管性認知症(脳梗塞などの影響)
レビー小体型認知症
慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症など(画像検査で見つかることがあります)
注意すべき危険サイン(早めの受診が望ましい)
次のような症状は「危険」なサインとして、早期評価が重要です。
ある日を境に急に悪化した、急に話しにくい・動かしにくい
片側の手足のしびれ・脱力、ろれつが回らない(脳梗塞の前兆の可能性)
強い頭痛、意識がぼんやりする、転倒後から様子がおかしい
幻視が増えた、日によって認知の波が大きい、歩行が不安定
尿失禁と歩行障害が目立ち、物忘れも進んできた(正常圧水頭症などの可能性)
疾患解説(最新治療も含めて)
アルツハイマー病は、記憶障害から始まりやすい代表的な原因です。近年、病気の進行に関わるアミロイドβに作用する治療(例:レカネマブ=レケンビなど)が登場し、「早期(MCI〜軽度)のアルツハイマー病」で条件を満たす場合に検討されます。投与の可否は、認知機能の程度に加え、アミロイドが蓄積していることを確認する検査(アミロイドPETや髄液検査など)と、安全性のためのMRI評価が重要になります。 (pmda.go.jp)
脳血管性認知症は、脳梗塞などの影響が積み重なって起こることがあります。高血圧、糖尿病、脂質異常症などの管理が大切で、「しびれ」「言葉が出にくい」など前兆を疑う症状があれば早めの検査が必要です。
慢性硬膜下血腫や正常圧水頭症など、画像検査で原因が見つかり、治療方針が変わるタイプもあります。
※最新治療は適応が限られ、副作用リスク(ARIAなど)への注意が必要です。特にARIAはMRIで評価・判断されるため、治療中のMRIモニタリングが重要になります。 (rounen.org)
検査について(MRIで何がわかるか)
認知症が疑われるときは、問診(本人・ご家族からの情報)と認知機能検査に加えて、原因を見落とさないための検査が重要です。
頭部MRI:脳梗塞の跡、脳の萎縮の傾向、腫瘍、慢性硬膜下血腫、水頭症などの評価に役立ちます
必要に応じた血液検査:甲状腺、栄養状態など可逆的要因の確認
最新治療を検討する場合:アミロイドの確認検査(アミロイドPETや髄液検査など)や、治療前後のMRI評価が重要になります (kuhp.kyoto-u.ac.jp)
何科を受診すべきか
物忘れが気になるときは、まず「原因を整理し、脳の病気の可能性を評価できる科」を選ぶことが大切です。
脳神経外科(または脳神経内科)は、神経診察と画像検査(MRI)を組み合わせて、脳血管障害や慢性硬膜下血腫、水頭症など“見逃したくない原因”を含めて確認しやすいのが特徴です。耳鼻科・内科で異常なしと言われた後でも、症状が続く場合は相談先の候補になります。
受診の目安
物忘れが増え、日常生活(支払い、服薬管理、約束など)に影響が出てきた
ご家族が「以前と違う」と感じる変化がある
50代でも「仕事の段取りが極端にできない」「同じミスが続く」など気になる
しびれ、言葉の出にくさ、歩行のふらつきなどを伴う(前兆が心配)
迷う段階でも、早めに検査・相談することで安心材料が増えます。
当院の診療について
井土ヶ谷脳神経外科・内科 頭痛めまいしびれクリニックでは、脳神経外科専門医が、物忘れ・認知症が疑われる症状について診察し、必要に応じてMRIで原因を確認します。
「脳が原因かどうかをしっかり調べたい」「最新治療(レケンビ等)について、自分が対象になり得るのか知りたい」といったご相談も、状況に応じて整理し、適切な検査や連携先の検討につなげます(治療の適応は病状・検査所見などにより判断されます)。 (pmda.go.jp)
まとめ
認知症の原因はさまざまで、加齢以外の要因や、画像で確認できる脳の病気が隠れていることもあります。
危険サインや前兆が気になるときは放置せず、必要な検査(MRIなど)で早めに原因を確認することが、安心と次の一手につながります。
受診のご案内
「物忘れが増えた」「認知症かもしれない」「脳梗塞の前兆が心配」――そんなときは、お一人で抱え込まずにご相談ください。
脳神経外科専門医が診察し、必要に応じてMRIで原因を精査しながら、今の状態に合った次の対応を一緒に考えます。
ご予約・受診の案内はこちら: https://www.idogaya-nouge.com

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